これだけ覚えれば詰碁を始められる!囲碁の4つの基本ルール

囲碁の4つの基本ルール

囲碁のルールは一見わかりにくいように見えるかもしれませんが、実はとてもシンプルです。どちらかというと、わかりにくいのは「何を目指して打つのか」という点の方だと思います。これは別のところで説明させていただくとして、囲碁の基本的なルールを早速見ていきましょう。

  1. 黒白交互に一手ずつ空点に打つ。
  2. 石取りのルールに従う。
  3. 着手禁止点には打つことができない。
  4. 終局したとき、地が多いほうが勝ち。ただし、相手が投了したときは、自分が勝ち。

入門書によって書き方はいろいろあると思いますが、私はここで4つの基本ルールにまとめました。ただし、「石取りのルール」や「着手禁止点」、「地」という言葉は説明が必要です。順に説明していきます。

基本ルール1:黒白交互に一手ずつ空点に打つ。

囲碁では、黒石を持った人と白石を持った人との二人で対局します。お互いに黒石と白石を一手づつ交互に打ちます。

最初に打ち始めるのは黒石を持った方の人です。二人の対局者のうち、どちらが黒石を持つかは対局開始前に「ニギリ」という方法で決めます。この説明はここでは省略します。
石は、碁盤上の線の交点に打ちます。この交点にまだどちらの石も置かれていないとき、その交点を「空点」と呼びます。両対局者とも、石は空点に打ちます。つまり、すでに黒石または白石が置かれている点には石をおくことができません。

基本ルール2:石取りのルールに従う。

囲碁といえばやはりこのルールです。相手の石を囲めば相手の石を取ることができるというものです。


図1

(a)〜(g)のどの図も、例えば黒1と打つと、丸印の白石を取り上げることができます。取り上げる石は、(b)や(c)のように複数個がつながっている場合はまとめて取り上げることができます。囲碁では、碁石は罫線上に隣り合う石同士はつながっているのです。

(g)の場合は、丸印のついた2個の白石と1個の白石はつながっていませんが、黒1と打つことにより、どちらの白石もまとめて取り上げることができます。

基本ルール3:着手禁止点には打つことができない。

空点の中には、石を打ってはいけない点があります。これを着手禁止点と呼びます。着手禁止点には以下のものがあります。

  • 石を打った瞬間に、「石取りのルール」で相手に取り上げられてしまう空点
    ただし、その瞬間に相手の石をとれる場合は打ってよい。(石を取る行為の方を優先する。)
  • 同型反復になる空点

    言葉で書くとわかりにくいので、図で説明します。


    図2

    上段の(a)〜(c)は、空点Aがいずれも着手禁止点です。Aの空点に打つと、打った瞬間に石取りのルールで相手に取られてしまう形になっているからです。

    ただし、中段の(e)〜(f)の空点Bは着手禁止点ではありません。今度は打った瞬間に相手の白石を取ることができるからです。石取りのルールで相手石をとれる場合は、取る行為の方を優先します。

    下段の(g)〜(f)の空点Cは、同型反復による着手禁止点の例です。今、黒の番とします。1手前の白の番で黒石がCにあり、白1を打ってCの黒石を取ったところだとしましょう。するとこの空点Cはいずれも着手禁止点です。
    ただしこれは一時的な着手禁止点であり、白1を打った直後だけです。つまり、この回だけどこか他の空点をうち、その次の番が回ってきたらCに打ってもOKです。これをコウといいます。

    このルールを置かないと、同型の反復をくりかえすことになり、対局が進まなくなります。

    なお、Cに黒石がない状態で白1と打ってきたのであれば、空点Cは着手禁止ではありません。同型の反復にはならないからです。

    基本ルール4:終局したとき、地が多いほうが勝ち。

    囲碁の勝敗は、両対局者がそれぞれ獲得した地の大きさで決まります。地の多いほうが勝です。黒番から打ち始めるので普通は黒番が有利になります。そこで黒番から白番に六目半のハンディを渡します(日本ルールの場合)。つまり、黒番は盤上で白よりも七目以上多く地を獲得すれば勝ということになります。

    本記事は詰碁に関する話題を取り扱いますので、地の詳細については省略します。

    詰碁問題を解くにあたって

    上記の四つの基本ルールは、囲碁の対局をするときに必ず覚えなければならない基本のルールです。

    ところで、詰碁問題を解くときには、対局をするわけではないので、ルールの読み方が少し変わります。

    まず、(1)ですが、例えば問題集などに取り組む時、どちらの石から打ちはじめるかは、問題に指定されています。「黒先」なら黒石から打ちはじめますし、「白先」なら白石からです。

    それから、(4)ですが、詰碁問題の場合は地を数えるのではなく、対象としている黒石 or 白石が、死に石になるのか、活き石になるのか、コウになるのかを考えます。どの形にになるかを結論づけ、相手(黒先なら白、白先なら黒)がどう打ってきてもその形(死に石/活き石/コウ)になることを手順で示せれば終了となります。この話は、別のところで改めて書きます。

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