詰碁の本を読もう(1): 「ひと目の詰碁」

ひと目の詰碁―やさしい問題を反復練習 (MYCOM囲碁文庫)

入門して間もないくらいの方々にぜひ取り組んでいただきた詰碁の問題集です。

趙治勲二十五世本因坊のお名前はについては、囲碁を知らない方でもご存知の方が多いですね。本書は、その趙治勲二十五世本因坊が書かれた、「ひと目の〜」シリーズの一冊です。

本書のサブタイトルにもありますが、著者がよく自著その他で「やさしい問題を反復練習」と述べておられます。全問通して、ひと目で解けるようになるまで、繰り返し取り組んでみてください。

本書は、全体を通して「一手の詰碁」が集められています。第一部Aが40問、第一部Bが42問、第二部Aが40問、第二部Bが43問、合計165問です。

全問、詰碁問題における基本的な攻め方や守り方のポイント(手筋や石の形)がぎっしり詰まっています。攻めるときの手筋、守るときの石の形がしっかり身につくと思います。

特に本書をおすすめするポイントは、各章の最初に書かれている解説です。第一部A, 第一部B、第二部A、第二部Bの4つありますが、どの解説も囲碁を入門して間もないくらいの方々にとって必要なポイントがコンパクトにまとめられています。

第一部Aの解説は、9ページほどですが、これからひと目の詰碁に取り組むにあたって必要な予備知識が十分に解説されていますので、是非読んでみてください

基本詰碁の問題集は、一回読んでそれで終わりではありません。二度三度と繰り返し取り組みましょう。

詰碁の問題だけでなく、囲碁の対局を楽しめるようになることを目標に取り組まれる方は、特に繰り返し解くことをおすすめします。

まったく同じ形が実戦で現れることは少ないと思いますが、攻め方や守り方の基本的な手筋は問題で取り組んだものと同じものが使えることはよくあります。

実戦の中で、「あの詰碁問題で使った攻め方(あるいは守り方)が使えるんじゃないか?」と思い浮かぶようになったらOKです。

逆に、このレベルに到達するまでやらないと、身についたとはいえません。

実戦で、ぱっと浮かぶようになると、棋力が上がったことを実感できると思います。

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